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2019年11月28日

生きる力には論理的思考が大切! プログラミング教育との関係とは!?

2018~19年の準備期間を経て、2020年度から小学校でのプログラミング教育の全面実施が予定されています。そのため文部科学省も実践の手引き書や実践事例の発信などを通じて、各教育機関や各学校の教師を支援しています。 (※1) 
では実際にこれから小学校では、プログラミング教育という教科が新設されるのでしょうか。
実は新たな教科ではなく、プログラミング教育は算数や理科などの、既存の教科に組み込まれることになります。 (※1) 
新しい時代を担うプログラミング教育がどのようなものか、文部科学省の手引き書を元に分かりやすく紹介します。

1.今後導入されるプログラミング教育とは?

プログラミング教育を導入する主な目的は二つあります。一つは現在生活する中で必須となっている、コンピューターを扱うための基礎知識を身に付けること。

もう一つはものごとを論理的に組み立てて考える、「プログラミング的思考」を育てることです。 (※2) 

 

今後の社会は今まで以上に、ICTの技術が身近になると予想されています。そこで教育を受けたり働いたりするためには、コンピューターに関する知識が不可欠になるはずです。

小学生の段階でコンピューターの仕組みを理解して、それを上手に使えるようになれば、社会に出てからより大きな成果を出すことにつながるでしょう。 (※1) 

 

しかしプログラミング教育の真のねらいは、文部科学省の手引き書によれば「プログラミング的思考」の育成にあるようです。 (※1) 

プログラミング的思考とは、例えばコンピューターを動作させる手順を一つずつ組み立てて行くように、ものごとの筋道を立てて理解しながら、段階的に考えをまとめるという一連の思考の流れです。

 

具体的にはコンピューターを使って正三角形を描く、というような身近なテーマについて、子どもたちは算数や理科の授業で取り組むことになるでしょう。

子どもたちは最初に正三角形の性質を考え、それをコンピューターが理解できる形で命令して、実際に作図を成功させるという手順を踏むことになります。うまく描けない時にはその理由を考え、一度前に戻って修正するという手順も必要になります。 (※1) 

 

このように、プログラミング教育とは短時間で身に付けさせるものではなく、さまざまな取り組みを教育の中に取り入れながら、子どもたちの思考力・判断力・表現力を育むためのものなのです。

2.プログラミング教育の現状と導入事例

文部科学省の手引き書によれば、小学校でのプログラミング教育は、以下の6つに分類して実践される予定です。 (※1) 

 

分類A:学習指導要領に例示されている単元等で実施するもの

分類B:学習指導要領に例示されてはいないが、学習指導要領に示される各教科等の内容を

      指導する中で実施するもの

分類C:教育課程内で各教科等とは別に実施するもの

分類D:クラブ活動など、特定の児童を対象として、教育課程内で実施するもの

分類E:学校を会場とするが、教育課程外のもの

分類F:学校外でのプログラミングの学習機会

 

このようにプログラミング教育は、幅広い機会に実施される予定となっています。そして現時点ですでに、ひと足早く試験的にプログラミング教育を取り入れている小学校が各地にあります。 (※2) 

これら教育現場の多くでは、独自のテスト用プログラムを使って、生徒だけではなく教師に対する教育も同時に行っています。

 

埼玉県のようにモデル校を指定して、プログラミング教育の推進に向けて、一歩早くスタートを切っている自治体もあります。 (※3) 

また学校以外の教育機関で、他に先がけてプログラミング教育の実践授業を取り入れている事例もあります。東京個別指導学院では豊洲教室内に「ベネッセサイエンス教室 STEMプログラミングコース」を開講し、小学1年生から学ぶことの出来るオリジナル学習内容を準備、グループ学習とファシリテーションの知見を有した講師が指導に当たっています。(※4) 

 

こうした現場では、主に算数の図形作成プログラムや、理科の電気回路プログラムなど、既存の理系教科に組み込む形でプログラミング教育を実践しています。

また中には音楽を用いたプログラムや、ゲームを取り入れた事例も見られます。 (※2) 

今後は具体的なカリキュラムの選定や、教育現場の環境整備などが徐々に活発になると思われます。

3.プログラミング教育の将来と生きる力の育成

将来プログラミング教育をさらに発展させるためには、教育に関わる分野だけではなく、社会全体で協力体制を整える必要があるでしょう。そのため文部科学省の手引き書では、以下のような連携システムの構築を提案しています。 (※1) 

 

・ICT支援員による教師の指導

・大学との連携

・一般企業との連携

・市民ボランティアとの連携

・NPOとの連携

 

これら各分野と学校間との連携により、未来を担う人材の育成を、社会全体で後押しする体制ができ上がることになるでしょう。

 

文部科学省は新しい学習指導要領の中で、「自ら学び、自ら考え、主体的に判断・行動し、よりよく問題を解決する資質や能力」として、「生きる力」の育成を掲げています。 (※5) 

これからの社会に求められる「生きる力」を身に付けることは、今後の人材育成には必要不可欠な要素になるでしょう。

プログラミング教育の実施は、その第一歩を踏み出す重要なステップになるのではないでしょうか。

 

 

プログラミング教育とは、単にコンピューターの操作技術を学校で学ぶわけではありません。また、新しく「プログラミング」という教科が始まるわけでもありません。

プログラミング教育とは、既存の教科や授業外の活動を通じて、「プログラミング的思考」を養うことなのです。

 

今後の日本では「Society5.0」と呼ばれる、次のステップの社会の到来が予測されます。 (※6) 

その社会を担う人材が、これから始まるプログラミング教育の中から、続々と飛び立ってゆくことになるでしょう。

 

 

参照資料

 ※1 「小学校プログラミング教育の手引(第二版)」 文部科学省 (2018/11)

http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/11/06/1403162_02_1.pdf

 

 ※2 「プログラミング教育支援ハンドブック」 一般財団法人ICT CONNECT 21 (2019)

https://ictconnect21.jp/ict/wp-content/uploads/2019/05/PHB2019_n.pdf

 

 ※3 「小学校プログラミング教育」 埼玉県 (2019/4/4)

https://www.pref.saitama.lg.jp/f2214/kyouikukatei/puroguramingu.html

 

 ※4 「ベネッセのプログラミング教育情報」 ベネッセ

https://beneprog.com/

 

 ※5 「生きる力」 文部科学省 (2008/1/17)

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/pamphlet/__icsFiles/afieldfile/2010/09/08/1234786_3.pdf

 

 ※6 「Society5.0」 (内閣府)

https://www8.cao.go.jp/cstp/society5_0/index.html