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2018年12月17日

【てら先生コラム】第10回:大学入試センター試験に向けて受験生に留意してもらいたいこと

教育業界に携わり30余年の「てら先生」による月1コラム。
今月は『大学入試センター試験に向けて受験生に留意してもらいたいこと』ついてお届けします。

 大学入試センター試験当日まで残り一ヶ月(2018年12月中旬時点)となりました。*¹

2019年1月実施予定の大学入試センター試験の出願者は53万7千人を超えました。*²

出願者のうち、約83%はいわゆる現役(高等学校等の卒業見込み)の受験生です。*²

現役受験生にとって大学入試センター試験に挑むのは初めての体験ですが、大学入試センター試験に向けて心がけてもらいたい点について述べていきたいと思います。

 

◇問題を解く順番を考えてみよう

 

 大学入試センター試験は、もちろん、どの受験生もが1点でも高い点数をとるために、問題と格闘しますが、制限時間をどう使うかの戦いでもあります。これまでの受験勉強が十分にできている受験生も、不十分な受験生も入試では同じ制限時間が与えられていますが、この等しく与えられている制限時間をどのように使えば、有利になるのかは受験生によって一人ひとり異なります。

 私は、問題を順番通りに解かずに易しい問題や解ける問題から解いていくことをお勧めしています。例えば、国語の文学的文章が得意な受験生は、国語の大問1の論説文から解きはじめるのではなく、大問2の文学的文章から解いていく方が、そして、漢文が得意な受験生は大問4の漢文から解き始めていく方が、確実に得点を積み重ねていく可能性が高まりまるのです。どのような順番で解いていけば有利になるのかを自分で判断しかねている受験生は、普段からの学習状況を把握している学校の先生や塾の先生にアドバイスを貰うと良いでしょう。

◇問題を解く時間配分を考えてみよう

 

 解きやすい問題から解いていくことをお勧めする理由は、大学入試センター試験はどの科目も幅広い分野から出題されるために、制限時間に対して問題量が多めだからです。ある問題の解き方がわかっていても、解き終わらずに時間切れとなってしまっては、解き方がわからない受験生と同じ評価(その問題は無得点)となってしまいます。大学入試センター試験は時間配分が大きなポイントとなるのです。これからの時期は時間を測って解く練習をして、大問ごとのおおよその時間配分を決めておいて、「どのくらいのペースで解いていけば良いのか」の感覚を身につけていく練習が必要になります。

「このペースで解いていけば良い」という感覚は練習を重ねていけば誰でも身につけることができます。そして、試験本番では「普段の練習通り」に解けば良いのです。しかし、事前に練習をしていなければ、試験本番の緊張感の中で、必要以上に速く問題を解こうとして、普段はしないような誤答をしてしまうこともあるのです。

◇マークミスを防止しよう

 

 大学入試センター試験に臨むにあたって、受験生に留意してもらいたい点が、もう一点あります。

 下のグラフはベネッセ・駿台マーク模試(11月実施)の模試受験者自身が行った自己採点による得点と実際の得点との差異を表したものです。*³ 

 自己採点得点と実際の得点が一致した受験生は僅かに14%です。26%もの受験生は10点以上も差異があります。ベネッセコーポレーションの別の年の調査でも、自己採点得点と実際の得点が一致した受験生の割合は同じ程度でしたので、約9割の受験生はマークミスをしていると推定されます。

 マークミスは、問題用紙で出した解答をマークシートに写す時や、ひとつの解答欄に複数のマークをしてしまったと時、飛ばした問題の解答欄を空けておくのを忘れてマークがずれた時などに発生します。もし、制限時間内に正答を導くことができたとしても、正しくマークすることができなければ、誤答と判断されてしまい、問題を解くことができなかった受験生と同じように、その問題は無得点となってしまいます。

 

 ですから、これからの大学入試センター試験過去問題演習では、マークシート解答用紙を用いてマークの最終番号をチェックする、マークシートの大問ごとに仕切りを入れる、マークシートに答えを写すのは大問ごとに行う、間違えてマークした場合にマークをきれいに消すなどのマークミス防止の練習をすることをお勧めします。

 

 マークミスをしてしまうことは、それまでの努力が水泡に帰してしまうことにもなりかねませんし、国公立大学受験生にとっては個別大学試験への出願ミスにつながる可能性も出てきます。先にも述べましたが、大学入試センター試験は制限時間に対して問題量が多めで、時間不足と感じる受験生の声を多く聞きます。そして、この時間不足からくる焦りが生んでしまうのが、マークミスというものなのです。マークミスは、マークミス防止練習と、解く順番や時間配分の練習を併せて行うことで、無くすことができた受験生を私はこれまで多数見てきました。

◇試験本番を想定した予行演習をして、悔いなき受験をしよう

 

 大学入試センター試験に向けて、最後まで諦めずに問題を解く力をつけるための努力をしていくことも大切ですが、その努力が得点に反映されるような練習もこれからは特に必要です。自分の持っている力を試験本番で発揮するためには、試験本番を万全の状態で迎えることが必要です。そのためには、「本番を想定した練習」が大切なのです。受験生には、今回の留意点を参考にして、悔いの無い受験をしてもらいたいと願っています。

 

 

 

 

*¹ 大学入試センター試験 実施日程 https://bit.ly/2QazGGk

*² 平成31年度大学入試センター試験の出願状況(受付最終日) https://bit.ly/2FVvANK

*³ ベネッセ・駿台第3回マーク模試における自己採点と

  実際の得点一致状況(データネット実行委員会)https://bit.ly/2KPfDr4

 

 

 

 

~【てら先生】プロフィール~

教育業界に携わり30余年。
何千人もの子どもたち・保護者に学習・進路相談を行う。
現在は株式会社東京個別指導学院 進路指導センター 個別指導総合研究所にて同学院のブレインとして活動。
文部科学省・各学校に足を運び、様々な情報を収集し教室現場への発信・教育を行っている。