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2018年03月15日

【てら先生コラム】第1回:保護者がつい口にしてしまうあの言葉

教育業界に携わり30余年の「てら先生」による月1コラム。
今月は保護者がついつい発してしまうあの言葉について。

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■子どもたちが「やる気」をなくしてしまう言葉

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子どもが保護者から聞きたくない言葉のひとつに「勉強しなさい」があります。この言葉を聞いた子どもたちは、「よし、頑張ろう」と思うのではなく「これからやろうと思っていたのに」「かえってやる気を無くしてしまった」といった感情を持つことが多いようです。かつては子どもであった保護者の方も、子ども時代に同じような感情を持たれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。「勉強しなさい」と叱っても、気分よく子どもが勉強することは極めて少ないように思います。それは現在成績が良い子どもでも、芳しくない子どもでも同じです。

にもかかわらず、「勉強しなさい」と保護者が口にしてしまうのは、なぜでしょう。きっとそれは、ここで勉強させないと宿題がたまってしまったり、学校の授業がわからなくなったり、テストの結果が不本意なものになってしまうなど、予想される事態が見えているからでしょう。保護者の立場としては、愛する我が子を思うがゆえに助言したくなるのは致し方ないことです。

■自分から勉強に取り組む子ども、そうでない子どもとの違いはどこにあるのか

 子どもが勉強に手をつけないのは、①勉強する意味を見いだせなかったり、勉強しても成果が出ないと思っているためだったりといった「やる気」が要因の場合、②環境面が要因(寒い・暑い・騒々しい・机の周りが誘惑物でいっぱい・勉強道具が揃っていないなど)の場合、③生理的な要因(空腹や眠気など)の場合など色々あります。何年も学習カウンセリングをしていると、勉強方法を知らなかったり、手順が曖昧であったりするために勉強に手をつけられないという、勉強の「やり方」を知らないことが要因の場合も非常に多いのです。

 保護者からすると、子どもが机に向かっていなかったり、机に向かっていても取りかかるまでに時間がかかっているように見えると「やる気がない」と判断してしまい、「さっさと勉強しなさい!」と注意してしまいがちです。ところが、「やる気」があっても「やり方」を教えられていなければ、子どもはやりようがないのです。「中学生(高校生)なのだからひとりで勉強できるだろう」と保護者は思いがちですが、勉強のやり方がわからず、かけた時間の割には成果がひどく非効率なやり方をしている子どもたちをこれまで数多くみてきました。「やる気」があっても勉強の「やり方」がわからず途方にくれている子どもに向かって、「やる気」を出して「勉強しなさい」と(子どものためを思って)保護者がいくら注意しても、自分から勉強する子どもにはなりません。

 

 

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 確かに、保護者に言われなくても勉強する子どもはいます。そのような子どもたちは、生まれた時から保護者に言われなくても勉強する子どもであった訳ではありません。元々は自分からは勉強しない子どもだったのです。最初は周囲の誰かが環境を整え、勉強道具を用意して手順とやり方を教え、成果を出してあげようと、世話を焼き、手助けしてきた結果です。準備から一緒に付き合い、できるようになったら次に習慣化するように一人でやらせてみて、ひとつできたらその都度褒めるといったプロセスを経て、保護者に言われなくても勉強する子どもになったのです。

保護者に言われなくても勉強する子どもというのは、勉強の「やり方」を身につけている子どもです。それは勉強の「やり方」を身につけているかどうかの違いであって、勉強に対して「やる気」があるかどうかとは別の問題です。

 

保護者の職場で仕事をしていないように見える新入社員や部下の中に、仕事の段取りがわからないから動けない社員や非効率なやり方で時間を費やしている社員を見かけませんか。彼らが仕事をしていないように見えてしまうのは「やる気がない」のではなく、「やり方がわからない」ことが原因で動けていない場合もあると思います。そのような社員に誰かが手順を教えてあげれば、グンと動きが変わって別人のようにイキイキとしてくるのではないでしょうか。やり方や段取りを教え、身につけさせる大切さは仕事でも勉強でも同じでしょう。

■一人ひとりの気持ちに寄り添いながら「やり方」を指導していくことから

中学生には中学生の勉強のやり方があり、高校生には高校生の勉強のやり方があります。高校生になれば、学校で学ぶ量は中学校時代より増え、通学時間や部活動時間が長くなったりして子どもが自由に使える時間は減っていきます。「勉強時間を増やす」という対策にも限度がありますね。そのために、中学生時代に十分成果を出せていた勉強のやり方でも、変化した環境に合わず、今までと同じ勉強のやり方では高校生の勉強としては通用しなくなる場合もあるのです。

 

東京個別・関西個別には保護者の方から「我が子にあった勉強のやり方を指導して欲しい」という要望が例年数多く寄せられます。当学院が担当講師制度を設けているのは、「この講師の言うことならば耳を傾けられる」と子どもが思える講師に出会ってもらいたいからなのです。そんな講師が、その子どもの気持ちに寄り添いながら、子どもにあった勉強のやり方の指導をしているのです。

教室では、担当講師が一人ひとりの勉強の問題点を発見して、まずは勉強の計画を立て、子どもたちが勉強しやすいように工夫し、勉強のやり方を根気よく修正・指導してゆくことから始めます。次第に勉強計画の相談に乗り、助言する段階に移ってゆきます。生徒たちのそのような成長を我が事のように喜んでいる講師たちが教室で待っているのが東京個別・関西個別なのです。

~【てら先生】プロフィール~

教育業界に携わり30余年。
何千人もの子どもたち・保護者に学習・進路相談を行う。
現在は株式会社東京個別指導学院 進路指導センター 個別指導総合研究所にて同学院のブレインとして活動。
文部科学省・各学校に足を運び、様々な情報を収集し教室現場への発信・教育を行っている。