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2023年02月18日

主体的に夢に向かって努力する、その姿が主人公 千里中央教室

TEACHERS’ SUMMIT(教室年間計画)は、リーダー講師を中心として教室全体が参加する、年間を通じた活動です。その活動の発展形として、関西個別指導学院 千里中央教室で「教室SDGs」の取り組みを実施しました。

講師の星野、牧野、高畑

10月23日、関西個別指導学院における最大規模の教室である千里中央教室(大阪府豊中市)において「教室SDGs 学部学科説明会」が開催されました。主導したのは5名の講師です。会が終了した直後に話を聞きました。

 

牧野(写真中央) 本日10月23日、千里中央教室で「教室SDGs 学部学科説明会」を開催しました。講師自身が通う大学や大学院での学びがどんなものか、日々どんな生活をしているのか、大学での学びが将来の夢にどう生かされるのか、といった多岐にわたる内容を、中学生と高校生の生徒さんに解説しました。約80名もの生徒がオンラインで参加してくれました。私たち講師は、スタッフ含めて27名が参画し、12系統に分かれて解説しました。

(12系統…1 教育学系統、2 経済・経営学系統、3 文学系統、4 社会学系統、5 法学系統、6 外国語・国際関係学系統、7 薬学系統、8 看護・保健学系統、9 応用化学系統、10 機械・電子工学系統、11 物理・情報工学系統、12 建築学系統)

 

高畑(写真右) 千里中央教室が策定した教室年間計画の根幹である教室ビジョンは『主人公 笑顔あふれる全ての物語』です。生徒が主体的に夢に向かって努力する、その姿が主人公だと捉えています。ビジョンのキーワードは「夢を持つ」。生徒が夢を持つためのきっかけづくりをお手伝いしたいと思い、企画しました。これは今、世界中が追い求めるSDGs、その目標4番「質の高い教育をみんなに」につながると考え、教室年間計画とSDGsを掛け合わせて「教室SDGs」としました。

 

星野(写真左) この会のゴールは少し遠いところに置いています。「夢を持つ事の大切さ」を伝えることの連鎖です。今日の会が、参加生徒の将来や未来につながっていく。その生徒が自分の夢をを成し遂げようというときに、また別の誰かに「夢を持つ事の大切さ」を伝えてくれて、その先もずっと連鎖していく。そんなリレーが起きたらうれしいですね。

 

高畑 生徒が塾で得るのは教科指導ですが、今回は「進路の決定」という夢へのつながりの部分で、普段の塾の授業では得られない高付加価値を提供できたと思います。夢や目標を明確にして、夢のための進路を思い描くと、勉強の質が上がります。これはまさに「質の高い教育」だと思っています。

 

星野 ある学部系統を解説したのは院生(大学院生)と学部生のペアでしたが、院生の話を聞いた学部生の研究へのモチベーションが非常に上がったそうです。元々は生徒のためにと思って始めた会ですが、こんな話を聞いたり、講師たちの楽しそうな表情を見たりして、発表者である講師にも得られるものがたくさんあったことを実感しました。講師はみな大学にアルバイトにと多忙ですが、この企画に主体的に参加することで成長できればと願っていたので、企画側としてはうれしい限りです。 

 

高畑 参加生徒には会の最後に満足度アンケートをお願いしました。つい先ほどその集計結果を見たところ、ほとんどの生徒から「とても満足した」という結果を得られていました。本当にやってよかったと思いました。生徒は教室の主人公です。これからも私たち講師と一緒に、夢に向かうための勉強をがんばってくれると確信しました。もちろん私たちも全力でサポートします!

大阪大学 基礎工学部に在籍する講師による解説を抜粋します。

 

 参加してくれてありがとうございます。物理学や情報工学といっても各大学学部それぞれに特徴があります。今日は大阪大学 基礎工学部 システム科学科について説明します。

 システム科学科では世の中に存在するあらゆるシステムを構築する技術を発展させるための学問を学びます。普段私たちが操作する自動車やスマートフォンは、実は複雑なシステム系の中で動いています。画像処理、音声認識、siriなどの自然言語処理、最適化問題、センサーなどさまざまな技術が使われています。そういったシステムを構成する各要素について、議論と応用の学びを深めます。本学で研究しているマツコ・デラックスのアンドロイドをテレビで見たことがある人もいるかと思います。目や口の動きなど、情報工学のさまざまなシステムを組み合わせているのがアンドロイドです。

 大阪大学基礎工学部の卒業者のうち80%が大学院に進学して研究を続けています。大学院修了後には就職する人がほとんどです。就職先はIT系企業と思われるかもしれませんが、そうでもありません。昨今はどの業界もデジタル化が進んでいて、物理の基礎研究が役に立つ仕事はとても多いのです。コンサルタントや総合商社、インフラを目指す人も多いです。
講師の高橋、上田
講師の高橋と上田は、主に技術面のサポートを担当しました。
 
高橋(写真左) 最初の難関は「どうすれば参加生徒を一人でも多く集められるか」でした。ちらしを配るだけでなく、電話でも生徒に案内をしました。そのときにただ「来てね」と言うのではなく、この学部学科説明会の企画意図をしっかり伝え、さらにこの会の学びが生徒の未来にどう活きるのかといったことを熱意を持って伝えるようにしました。
私たちの熱意が伝わったから、最終的に80名近くの生徒が参加してくれたのだと思っています。
 
上田(写真右) 会が終わってすぐアンケートを集計したのですが、想像していた以上に参加生徒に満足してもらえたことがわかりました。今日までがんばってきて本当によかったと思いました。
 
高橋 本番での私たちのミッションは「会を円滑に進行させること」です。学部系統ごとにzoomのブレイクアウトルームを割り当てて希望者を振り分けるのですが、希望のルームにスムーズに移動させることや、画像や音声の乱れがないか確認し、対応することを中心に行いました。
 
上田 参加者が80名もいると、リハーサルではなかったパソコン不調や音トラブルが多く見られましたが、控えのパソコンと迅速に交換できるような準備を予め整えておいたことで、会を止めることなく対応できました。また、内蔵マイクとイヤホンマイクでは聞こえ方が異なるので、どちらのマイクか音を聞き分けて切り替えに対応したことで、音トラブルを減らしました。問題を確認し、解決手段を判断し、行動に移すという一連の流れにスピード感が必要でした。
 
教室SDGs企画を終えた今、SDGsに対する考え方に何か変化はあったのでしょうか。
 
高橋 SDGsという言葉自体はよく耳にしていましたが、「地球をよくしていこう」というざっくりとしたイメージでした。企画立ち上げから教室SDGsに参加してみて、塾という教育の一つの観点でも自分たちにできることがあると実感しました。目標4に限らず、日頃の生活の中でも何かできることがないかと、自分に引きつけて考えるきっかけになりました。
 
上田 SDGsは知っていましたが、どこか他人事というか、自分たちに解決できるものがあるだろうかと思っていました。でも教室をSDGsの観点で掘り下げて考えてみたら、意外と近くにやれることがあるんだなと思いました。参加者に満足していただいて、自分たちが貢献した実感を持てて、SDGsが少し身近なものになったと感じています。

参加講師