アルムナイ、教室に帰る。~松田清臣さん(株式会社SUBARU勤務)篇
株式会社SUBARUのマーケティング推進部で国内オートショーの企画業務に携わる松田清臣さんは、かつて東京個別指導学院 大宮教室(埼玉)で大学4年間を通じて講師として働いていました。今は講師経験者が集う組織「TKGパートナーズ・アルムナイネットワーク」でさまざまな取り組みに参加しています。行動力にあふれる松田さんですが、リーダー講師時代には大きな挫折も経験したと言います。今でも交流があるという大宮教室(当時)の谷川健次教室長のもとを訪ね、懐かしい講師時代を振り返りつつ、お互いの夢について語りました。
■「これはできないだろう」と人に思われることをやりたい
松田清臣さん(写真左)・・・谷川さん、先日はSUBARUのイベントに来てくださってありがとうございました!
谷川健次教室長(写真右)・・・なんだかしょっちゅう会っている気がするね(笑)。松田さんは株式会社SUBARUではマーケティング部門なんだよね。
松田さん・・・はい。主に国内オートショーなどのイベント企画業務に従事しています。SUBARUを全く知らない方向けのイベントもあれば、コアなSUBARUファン向けのイベントもあります。私も元々SUBARUファンなんです。学生時代にイベントに行ったときもドライバーやエンジニアがわざわざ声をかけて解説してくれて、人と人との距離の近さがありました。ファンを大事にしていることを実感して、こんな会社に勤めたいと思って志望しました。
谷川教室長・・・松田さんはこれって決めたときの行動力がすごくて、大宮教室の講師時代は多忙な中でも毎週のようにSUBARUのイベントやサーキットに行っていたよね。そういえば懐かしい話だけど、教室のクリスマスツリーを手作りしてくれたね。レンガの背景をつけたりふわふわの綿で飾ったり、買ってきたものをぽんと置くのではなくて、松田さんなりの演出がされていた。驚いたのは七夕の笹飾り。大きな本物の笹を持ってきてくれた。
松田さん・・・「これはできないだろう」と人に思われることをやりたいんです。ホームセンターをいくつも回ったのですが、本物の笹で、教室に飾れるような大きなものはなかなかなくて。ふと、高校の裏に竹藪があったのを思い出しました。高校の用務員さんと連絡先を交換していたので、いただけますかと尋ねたら、あっさり「いいよ」と。
谷川教室長・・・幅広い人脈だ(笑)。人を楽しませるための行動力は、今のイベントの仕事でも発揮できそうだね。
■挫折も味わったリーダー講師の経験は、社会人としてのベースになっている
谷川教室長・・・それでいて、いつもよく考えているよね。状況を考えて相手の気持ちを汲み取るようなコミュニケーションが自然とできている。僕が入塾希望者への教室案内をお任せした講師は、松田さんだけです。
松田さん・・・そうだったんですね。谷川さんのお手伝いができて楽しかったです。
谷川教室長・・・松田さんがいるといつの間にかみんなの視野が広くなって、松田さんにだけ見えていたものがチームで目指す目標になるということがあった。だからこそリーダー講師をお任せしました。
松田さん・・・東京個別指導学院の仕事は、生徒の「ずっと先」や、教室の「ずっと」先を考えるじゃないですか。例えばカリキュラム作成も、生徒の目標を生徒と一緒に考えて、ゴールまでの学習計画を立てる。リーダー講師としては、「1年後の教室をこうしたい」と未来のありたい姿を考えて、教室年間計画を立てる。こういった経験が、実現のために何をするか考えてやりぬくという姿勢になって、今の仕事でも生きていると思います。特に、リーダー講師の経験は私の社会人としてのベースになっています。一度リーダー講師から外されたことは強烈な体験で・・・。あの挫折は大きな学びになりました。
谷川教室長・・・あのとき松田さんは全速力で走り出して疲れていたから、休ませたかったんだよ。
松田さん・・・今ならそのご説明で腹落ちするのですが、当時は独りで空回りしているように思えて、強い孤独感がありました。つらい思いで過ごしている中、誰も気づいていないと思っていた小さな仕事に「いつもやってくれてありがとう」と声をかけてくれた講師がいたんです。見ていてくれる人は必ずいる。大きな気づきでした。今は「TKGパートナーズ・アルムナイネットワーク」に関わって、仲間と一緒に楽しんでいます。イベントに参加して思ったのですが、アルムナイと話すのは特別な安心感がありました。「ベースが共通している異業者の友人」ってなかなか得られないですよね。とても貴重なつながりです。
谷川教室長・・・苦しいことも嬉しいことも、同じ体験がある仲間っていいよね。そのうえ、企業人として人脈も広がる。
■自分が成長していることは自分では実感できないから、他者からの言葉が重要
松田さん・・・谷川さんは東京個別指導学院で働いて何年ですか?
谷川教室長・・・17年目になります。東京、千葉の教室を経て、埼玉ではもう10年となり、マネージャーも兼務しています。学生時代はシベリア鉄道に乗ってユーラシア大陸横断の旅をして、人生観が変わりました。
松田さん・・・その行動力もすごいですね。17年間も続けて感じる、教室の仕事のやりがいや楽しさって何でしょうか?
谷川教室長・・・個別指導塾は生徒と家族の人生に関わる仕事で、人生の岐路に立った方の手助けができることに大きなやりがいを感じています。それに、講師のみんなと一緒に教室を作る喜びや、松田さんのような講師を育成できる喜びもありますよ。一人ひとり違う講師の力を最大限に発揮するにはどうしたらいいかを考えるのはすごく楽しい。講師はほとんどが大学生ですから、就職活動の相談にも乗ります。松田さんとは一緒にクルマの会社のサイトを見て、書かれているワードを分析したのをよく覚えていますよ。
松田さん・・・はい、「SUBARUが大切にしている言葉を見つけよう」とアドバイスしてくださいました。教室の仕事では、社員とアルバイトの関係ですから厳しい指導も時にはありましたが、「生徒のことを最も知っているのは講師」と尊重してくれる姿勢を感じていました。谷川さんはいつも講師のことをどう見ていますか?
谷川教室長・・・例えて言えば「花見の桜」かな。まだ開花してないつぼみの人もいたり、もう満開の人もいたり、咲き方はいろいろ。
松田さん・・・桜が咲いていくひとときを共に過ごすというイメージですか?
谷川教室長・・・そうだね。桜は、日々花開いていくことに自分では気づかないと思うんですよ。人間も、自分が成長していることは自分では実感できない。成長は他己評価だと思います。生徒の成長は講師が見守り、講師の成長は社員が見守り、「君は今これだけ咲いているよ」と言葉で伝えて、気づかせてあげることが重要です。
松田さん・・・私もそうでしたが、講師はそれぞれ悩みを持っていて、相談されることも多いと思います。講師のサポートで気をつけていることは何ですか?
谷川教室長・・・講師からの相談は確かに多いです。でも、話を聞くとだいたい答えは持っていて、僕がするのは「後押し」ですね。たとえば「生徒の成績がなかなか上がらないけどどうしたらいいでしょう」と相談されたとする。でも、東京個別指導学院は担当講師制度だから、講師は上がらない原因はわかっていて、生徒がもっとこの範囲の演習をしてきてくれたらと思っている。だからよく話を聞いた後に、僕が言うのはこれだけ。「君の思いを生徒にまっすぐ伝えてみよう。やろうって本気で伝えよう」。熱量を持てと熱量で押すんです。
松田さん・・・行動を指示したりしないのですね。一般的には、すぐに答えをほしい人のほうが多い気がします。
谷川教室長・・・答えは本人の中にあるんです。だから逆に、じっくり考えてもらいたいです。問いかけて、考えてもらう。その繰り返しで、自分で答えを導き出すことが大切ですね。そのプロセスで人は成長すると思います。
松田さん・・・仰ることに共感します。谷川さんの今の夢を知りたいです。
谷川教室長・・・はい、夢ですね。だいぶ前に読んだ本ですが、一言で人の気分をポジティブにしてくれるような本があってね。最後に真っ黒なページが出てきて「深呼吸して、心を落ち着かせてから次のページにいくように」とありました。めくってみると、「がんの子どもたちが元気になったら何をやりたいか」の3位から1位までが書かれていました。「好きなものを食べたい」とか「スポーツしたい」を抑えた1位は、何だと思う?
松田さん・・・たくさんあって選べないです。
谷川教室長・・・1位は「勉強したい」。病気の子どもたちがやりたいことの1位は、勉強だったんだ。それを見た時に強烈な電撃が走った。僕はある意味、幸せでぜいたくなことに携わっている。この子たちに勉強を届けたい。そう思いました。勉強ってすごくて、昨日解けなかった問題が今日解けたら、明日のチャレンジが楽しみになるよね。これは「生きる力」だと思います。勉強したいという願いを叶えて、明日へ生きる力をつないでいく。だから、「病で苦しんでいる子どもたちに個別指導を届ける」が僕の夢です。
■自分を創るのは「想定外の気づき」 思ってもみなかった気づきを得て、やりたいことを見つけていく
谷川教室長・・・若手の松田さんには、夢もたくさんあるのかな。
松田さん・・・今は夢といいますか、まずはもっともっとSUBARUの良さを発信して、SUBARUを通じて多くの方に笑顔になっていただきたいと考えています。SUBARUは、若いうちからやりたいことに挑戦させてくれる会社で、私も入社2年目で「東京オートサロン」※という日本最大規模のカスタムカーショーの主担当者として任せていただき、企画・運営に従事しました。社内各方面の協力があってのことです。私が元々SUBARUの大ファンだったことをドライバーが知ってくれていたので、トークショーにも出演させていただきました。
谷川教室長・・・それはすごいね。オートサロンの壇上に上がったの?
松田さん・・・はい。そういったつながりから生まれる絆がSUBARUの良さです。私には今どうしても叶えたい大きな夢があるわけではないんです。東京個別の「リーダーシップ・プログラム」(リーダー講師が集う学びの場)で自己分析をしてみてわかったのですが、私はたどる道程のその場所その場所で「想定外の気づき」をもらっていました。人は思った通りに成長できるわけではなくて、私を創っているのはこの「想定外の気づき」ではないかと思います。今はSUBARUのマーケティング活動を通して想定外の気づきがある。想定外の気づきがあることを楽しみにしながら動いて、また思ってもみなかったような気づきを得て、結果的にやりたいことを見つけていく。それは「リーダーシップ・プログラム」を通じてわかった自分らしさの一つだと思います。
谷川教室長・・・夢は無理やり持つものでもないし、大きければいいというものでもない。歩いている途中で松田さんが夢を見つけたら、持ち前の行動力で動き出すんだろうね。来年のオートサロンでの活躍も楽しみにしています。
松田さん・・・東京オートサロンの開催は1月で受験期なのですが、動画もありますのでぜひ覗いてみてください!
(SUBARU On-Tube : https://www.youtube.com/@SUBARUOnTube)
※東京オートサロン・・・チューニングカー・カスタムカーの祭典とも呼ばれるモーターショー。毎年1月第2週の週末に開催されている。
日本で開催される3大カスタムカーショーの中で最大の規模を誇り、世界3大カスタムカーショーの一つとも言われる。
東京オートサロン2025は幕張メッセで2025年1月10日~12日に開催された。
人財部・アルムナイ担当 永松直也・・・「TKGパートナーズ・アルムナイネットワーク」は現在300名の元講師が登録する組織です。
「TKGパートナーズ・アルムナイネットワーク」は関わる皆さんにとっての「4th place」(フォースプレイス)でありたいと思っています。自宅や職場でもなく、飲食店でもない、“共創の場”です。
当社の元パートナーという共通点を持ちながらも、いま働く場所や環境は互いに違う、だからこそ話したい。そんな場を一緒に創っていきたいと思っています。講師経験者の皆さん、ぜひご登録ください。
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